2010年10月23日土曜日

特別講義・佐藤まいみさんのおはなしを聴いて

あたまをほぐすからだのレッスン
アレクサンダー・テクニークの Sudio Saltia* オカナオです。


木曜日の夜、母校の日大芸術学部演劇学科の特別講義で
さいたま芸術劇場プロデューサーの佐藤まいみさんのお話を
聴きにいくチャンスがありました。

佐藤さんは、日本にたくさんのダンスカンパニーを紹介された先駆者。
ラララ・ヒューマン・ステップスやピナ・バウシュのカンパニー、
ウィリアム・フォーサイスやローザス、ヤン・ファーブルなど
前衛的なダンス?演劇?というステージアートを運んでくださった方。

わたしもコンテンポラリーダンスが好きで
ピナやフォーサイスなど見に行ったりしていたけど、
まさかこの方が仕掛け人だったとは!
お話を伺えて光栄でした。

ラララ・ヒューマン・ステップスのグンゼのCMとか
子供の頃に見て印象的だったのだけど、その裏話も聞けてしまって
なんとも微笑ましく、久々に学生気分で勉強になった時間でした。

ダムタイプやヤン・ロワースの作品などの映像を見せてもらって
いまだに見ても新鮮だったり、ぐっときたりして
そんな作品を作ってきた人たちもすごいけど、
それを上演するために関わった人たちもすごいなと
改めて感心してしまうくらい、エネルギッシュでした。


最後の質問の時間での学生とのやりとりも
佐藤さん自身のおはなしも、彼女の人柄やこれまでの歩みを感じられて
何とも好ましくて、自分が何にYESと言うかで生きてこられたからこそ
学生に説得力を持ってお話できるのだなぁと感じました。

大野一雄さんが、パリ・オペラ座で公演されたときに
それまでパリ・オペラ座のバレエダンサーは36歳くらいで定年で
踊ることをやめてしまうことが多かったそうなのだけど
大野さんが踊られたことで、「ダンスはスポーツではなくアートだ」
という視点がヨーロッパのダンサーのなかに生まれるきっかけになった
という話が印象的でした。

ダンスを踊るのではなく、人生を踊る、それがアートだ。
そのことばが、どれだけ多くの人を勇気付け、助けたのだろうと思います。

わたしは演劇のなかに身を置くことはやめてしまって
演劇と言う要素を日常にどのくらい応用できるんだろう?
という方へシフトしてしまったのだけれど
やっぱり演劇の要素に触れるのは心ときめくものがあります。


今年の春先に聴いたBeppu Project企画の講演
サウスバンク・センター芸術監督ジュード・ケリーさんのお話でも
アートは特別なものではなくて、だれもが創造できるもの
基本的人権として、だれもがアートにかかわる権利をもっている
ということばを思い出しました。

まだまだ書きたいことはいっぱいだけれど
今日はひとまずこのへんで。



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