あたまをほぐすからだのレッスン
アレクサンダー・テクニークの Sudio Saltia* オカナオです。
このところ1日があまりにも濃くて、3日分くらい過ごしている気分です。
というわけで、早寝&昼寝励行して体力温存しています。
さて、そんな体力温存するのにあたって
自分を通して色々観察してみています。
どうなると疲れやすいのか、疲れにくいのか
その傾向と対策といったところでしょうか。
これはきっと固定された正解があるわけでもなくて、
その時々の状態、個々の人によっても違うのだと思いますが・・・。
何をするのでも「やらなきゃいけない」と思うと気持ちが重くなって
自分を動かすのにもたくさんエネルギーが必要なのですが
それとは反対に「やってみたらどうなるんだろう?」と好奇心を持てると
「やってみようかな」⇒「やってみたいな」とやる気が湧いてきて
気持ちが軽くなって、自分を動かすエネルギーも少なくて済みます。
日本語って面白いもので、気の持ちようが気持ちで、
気はchi=エネルギーの流れと訳すことができる。
実体はないんだけど、なんだかそのへんにある感じられるもの=気。
電気、空気、蒸気、気分、雰囲気、景気、気構え、気遣い・・・
日本には気を表現することばがたくさんあって
共通認識としてなんとなく感覚でわかっているものだったりもします。
授業をしていたり、レッスンをしていたりして
「自分に自信がない」とよく聞くことがあります。
わたしもずっとずっと自分に自信がなくて悩んでいたので
そう思ってしまう気持ちにとても共感できるのですが
じつはよくよく考えてみると、じゃあ、自信ってなに?
自信がないって一体なんだろう?と思いました。
今、わたしは自信がないと思うことがとても少なくなってきて
それがなんでかな?と思ったら、そこにヒントがありました。
自信って、自分との信頼関係だ、というのは
以前からず~っと、うすうすわかってはいました。
でも、あたまでの理解で、ことばとして知っているだけだと、
自分と信頼関係があるってどういう状態かわからない。
実際に、その状態を体験してみないと
それがどういうことかわからないんですね。
じゃあ、自分と信頼関係がある状態ってどんなものかというと
ことばで説明すると、疑いがまったく存在しない状態
ということができます。
「えっ?それだけ?」と思われた方も多いかもしれませんが
ほんとうにシンプルなのです。
今、ただここに居る、自分がここに在る。
という、「ただそれだけ」の状態があらわれることなんですね。
「なにも引かない、なにも足さない」という
どこかのお酒メーカーのキャッチコピーみたいですが
まさにそれなんじゃないのかな、と思うのです。
たぶん、それが現れるためには
自分を疑うという、余計なものを省いていくことで
初めて信じるという状態が現れることができるし
信じるという状態そのものが「今ここにあること」という
存在するシンプルさ、佇まいになっていくんだろうなと思います。
そういうわけで、身体の在り方でもあるし
それは同様に気の持ちよう、気の使い方でもあって
茶道のお稽古や太極拳などに共通する
東洋の身体の使い方の「こつ」の部分でもあるなと思うのです。
同時に、舞台に立ったときのピークパフォーマンスのときにあらわれる
すべてと一体になったような、鮮やかで何ともいえない快い感覚や
エネルギーに満ち溢れて穏やかで、何事も可能だと確信している感覚
というのも、ただその一瞬に無心に存在する「わざ」によるものです。
その「こつ」や「わざ」の部分を習得していくレッスンが
アレクサンダー・テクニークで行われていることなんだなと
このごろ改めてわかるようになってきました。
何がそこにあるのか、わたしたちの多くが確証を求めがちですが
本当に大切なものは気持ちのように目に見えなかったり
動きのように捕まえたり固定できないものかもしれません。
自信も同じように、捕まえることも、絶対に固定できるものではなくて
流動的で可変性のあるものだからこそ
捉えようとするほど、捕まえられない、習得できないのかもしれません。
すばしっこい生きものを捕まえるときのように
こちらがリラックスするほど、相手もリラックスして
姿をあらわしてくれるかもしれません。
まずは捕まえようとする前に、仲良くなるところから始めたら
なにが起こってくるのでしょうか。
仲良くなるのには、時間がかかることもあれば
時間がかからないですぐに、ということもあります。
それはきっとお互いが、どれだけリラックスして打ち解けているか
自然体で自分を加工しないでいられているかがカギなのかもしれません。
自信を生み出すには、まず自分と仲良くなることから。
そして、自分がリラックスすることから。
わたしも一緒に、そこからまた始めてみようと思います。
読んでくださり、ありがとうございました。
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